とある集合住宅の共用廊下。そこに積み上げられた、適量の引っ越し段ボール。仲睦まじい夫婦がいる。初美夫婦だ。楽しげに笑いながら、搬入作業をしている。開放されたドア。そこに、うんせうんせと、荷物を運び込む。「ははは!おいおいサキ!無理するなよ?」「大丈夫よアナタ◆」「そうかい?力持ちだなキミは!ははは!」「うふふ◆」と。待望の新居。新しいマンションに引っ越してきた夫妻。楽しげに、幸せ一杯に、荷物を搬入している。そこに、カツカツと、ぷりぷりと、買い物帰りの香坂婦人が、プリケツを振りながら、鼻歌まじりに帰ってくる。そして、ガチャガチャと鍵を開けようとしつつ、「ふんふんふ~ん…♪……あら◆?」と、奥の引っ越し風景に、気づく。そしてやがて、香坂が、「それじゃ◆」と、自室ドアへと向かう。しかし、帰ったと見せかけて、ドアの陰から引っ越し風景を、覗き見ている。何を隠そう、こちらの香坂婦人は、レズビアンだった…。
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